時代の気分をいの一番に反映する商業空間デザイン
商業空間におけるデザインは「時代の気分」をいの一番に反映されると言っても過言ではないでしょう。特に飲食店などはこの流れが顕著かも知れません。そんな商業空間をデザインしていくには、この「時代の気分」を意識する必要があると私たちは考えています。ただしここが難しいところですが、時代の気分を意識しすぎるあまり、そこに合わせてデザインを置きにいくことは避けるようにしています。時代の気分は嗅ぎ分けつつも、それを取り入れるかはまた別の観点で検証する必要があるからです。その一つの理由に時代は常に流れています。この時流に左右されすぎると、すぐにデザインが古くなってしまうからです。一昔前にはグラマラスでエロかっこいい空間がもてはやされ、その次はチープシックに、そして今は「カジュアルでどこか無機質でミニマル」に、がかっこいい。客席の感覚は「フラット」という言葉がよく似合うカジュアルな感覚です。このように、その時々の時代の気分というか雰囲気みたいな抽象的だけど確かに存在する「うねり」みたいなものをデザイナーは感じとらなければなりません。そんなことでデザイナーは時代の雰囲気、時代の気分を感じ嗅ぎ分けないと始まりませんが、それをそのまま置きにいくかは、もっと深いところで、マーケティング的思考や視座でじっくり検証していく必要があると私たちは考えています。それはそこの会社やお店の理念やビジョンによっても変わりますし、立地や、業種、業態にも関係します。初期投資費用(お金)にも関係します。私たちは、そんな商業空間を取り巻く外的要素と内的要素をよくよく噛み砕いてからデザインの方向性を決めていくようにしています。ただし、消費者はその時々の時代の気分をタイムリーに求める傾向が強くあることは事実です。そのために、時流を意識しないといけないことも事実です。ただそのお店や商業施設の理念やビジョン、状況や環境などによって、最後に何をチョイスするのかは最終、クライアントの判断になります。その情報や状況をしっかりとお伝えしてアドバイスやディレクションすることも私たちの重要な仕事だと認識しています。
時代の気分という大きなうねりをしっかりと嗅ぎ分けて加速度的に流れる今という時流の波に押し流されないようにクライアントと共に一緒に考え、何が最適かをこれからも考え尽くしていこうと思うのです。
時代の気分という大きなうねりをしっかりと嗅ぎ分けて加速度的に流れる今という時流の波に押し流されないようにクライアントと共に一緒に考え、何が最適かをこれからも考え尽くしていこうと思うのです。