谷六茶菓

taniroku-saka

[location] 大阪・谷町六丁目
[size] 22.609㎡

山頂の頂で飲むお茶、食べる茶菓子は格別においしいに違いない。
空間のコンセプトは「山頂の雲海」。山頂の雲海が広がる、その場でお茶を飲み、お菓子を食べる、そんな贅沢なおいしさと山頂の清々しさをイメージした。本店舗のある谷町六町丁目という立地は、元々は大阪の高台にあり「大阪夏の陣」の際に真田幸村が出城を築いたことから真田山と言われるようになった所以があるが、残念ながら山と言える高さはなく、雲海も出ないが、山頂には変わりなく、そこからデフォルメしてイメージし、コンセプトを産出した。
本店舗の最大の特徴は、売り場が全て販売台となっている点です。スタッフ通路はあえて店内に最小限しか設けずに、スタッフは店舗の外で販売する形式だ。これは本店舗の前にある八百屋さんや3軒隣の魚屋さんに着想を得たもので、商店街の八百屋さんや魚屋さんは常に前に出てきて商売しているからこそ、そこに活気が生まれ、商店街全体としても賑やかしができていることに気付いた。
また、天井は奥に行くほど低くなっており前から見ると、その狭さをカバーするだけの「迫力」を生み出す仕掛けになっている。天井に配した雲に見立てた白いテント生地の布団貼りは、その迫力をより効果的に演出する装置としても機能している。