地域の中でかつての井戸のような役割を果たすカフェ
TENGACHAは、住宅地の真ん中にあるカフェです。
日本には井戸端会議といって、昔、水を汲み上げる井戸を囲んで人々がコミュニケーションをとり、その場を
通して、地域の情報交換をしたり、助けあったりしていました。このTENGACHAも、そんなかつての日本で存在した井戸の役割を果たしていただければという想いからデザインしたカフェです。
日本には井戸端会議といって、昔、水を汲み上げる井戸を囲んで人々がコミュニケーションをとり、その場を
通して、地域の情報交換をしたり、助けあったりしていました。このTENGACHAも、そんなかつての日本で存在した井戸の役割を果たしていただければという想いからデザインしたカフェです。
日本では核家族化が進み、外部の人や地域の人とのコミュニケーションが明らかに希薄になっています。昔は地域みんなでその地域のこどもたちの面倒をみたり、地域に困った人がいれば助け合うことができました。しかし今は違います。ここは、そんな日本社会、地域社会の問題に対して、かつて古き良き日本に存在した、地域のコミュニケーションの復活を試みた実験店舗でもあるのです。地域の人々がおいしいと心からいえるコーヒーを突き詰め、空間はシンプルだけど、どこかあたたかい空間をコーヒー袋と木とモルタルで構築してみました。私たちが描くデザインというものは、プロ好みする空間のカッコよさではなく、そこに、そのお店が存在する理由「raison d’etre(レゾンデートル)」こそがデザインそのものではないかと考えています。